山越えの道で出会う、素朴な甘さ
日高町は北海道の中でも、山が町を抱き込むような場所だ。日高山脈の麓に位置し、沙流川が上流から下流へと流れ落ちる。国道274号は「石勝樹海ロード」と呼ばれ、両脇を深い森に囲まれている。そうした山間の風土の中で、この町は畑作と林業を営んできた。
芋けんぴは、そうした素朴な土地柄そのものだ。芋を揚げて砂糖でコーティングした、シンプルな菓子。派手さはないが、家に届いた時、箱を開けると芋の香りが立ち上る。一本手に取ると、外はカリッと、中はしっとり。昔ながらの製法で作られたものは、時間が経っても芋本来の甘さが残る。

台所に置いておくと、朝の珈琲の時間に、子どもの帰宅時に、晩酌の傍らに。特に秋から冬へ向かう季節、温かい番茶と一緒に食べると、素朴さが身に沁みる。保存も効くから、常備菓子として重宝する。
山間の町から、全国へ
日高町は2006年に旧日高町と門別町が合併して誕生した。旧日高町は山間部で自治体経営が厳しかった時代もあるが、そうした環境だからこそ、地域の産業と食べ物が密接に結びついている。畑作の傍ら、こうした伝統的な菓子作りも、町の手仕事として続いてきた。

芋けんぴは、日本全国で愛される菓子だが、この町から出荷されるものは、老舗メーカーの手による「昔ながらのうまさ」を守ったもの。生産量日本一という実績も、その品質と製法への信頼の表れだ。
寄付して届く箱には、そうした町の歴史と手仕事が詰まっている。沙流川の流れ、山々に囲まれた風土の中で育まれた、素朴で飽きのこない甘さ。それが日高町の返礼品の本質だ。
