平地を奪われた島が、斜面を活かした
瀬戸内海のほぼ中央、芸予諸島に浮かぶ大崎上島。竹原港からフェリーで30分、本州と愛媛県に挟まれた、切り立った地形の島だ。
私がこの町を見ると、まず思うのは「平地の少なさ」である。Wikipedia に書かれた通り、現在の平地の多くは埋め立てで造成されたもの。つまり、島の大部分は急な斜面のままだ。そこに造船所が点在し、柑橘畑が段々に広がっている。
温暖少雨の瀬戸内海式気候は、みかんやレモンの栽培に適している。だが適しているだけでは、島の産業にはならない。島の人たちは、この「斜面」という条件を、逆に活かした。急斜面だからこそ、日当たりがよく、水はけがよい。柑橘の根が深く張り、糖度が上がる。造船で培った手仕事の文化が、果樹の剪定や収穫にも活きている。
冷凍レモンは、台所の時間を変える
冷凍カットレモンが届く。真空パックされた、すでにカットされたレモンの切片。8袋、約3~4個分。

これは、レモンを「季節の果物」から「台所の常備品」に変える返礼品だ。
生のレモンは、使い切るまでに時間がかかる。半分使ったら、残りは乾いていく。冷蔵庫の奥で色が変わることもある。だが冷凍されたカットレモンなら、朝の紅茶に一片、夜の焼き魚に一片、週末のサラダに一片。必要な分だけ、いつでも取り出せる。
冬の鍋に、春の白身魚に、夏の冷たい蕎麦に、秋の根菜の煮込みに。季節ごとに、台所の手が自然とレモンを求めるようになる。瀬戸内の島で育ったレモンが、あなたの食卓の四季を彩る。
有機栽培のみかんと、ライムで、柑橘の多様性を知る
同じ大崎上島の柑橘でも、オーガニックのネーブルは、冬の食卓の主役だ。10~15個、3kg。皮が厚く、手で剥きやすい。甘さが濃い。朝食のテーブルに置いて、家族が一個ずつ手に取る。そういう食べ方が似合う品種である。

一方、オーガニックのライムは、別の季節の仕事をする。1kg、有機栽培。ライムは、レモンより酸が強く、香りが独特だ。カレーの仕上げに、タイ料理に、カクテルに。台所の引き出しに常備すると、料理の幅が広がる。
大崎上島は、単一の柑橘を大量に作る島ではない。温州みかん、ネーベル、レモン、ライム、ブルーベリーと、多様な品種を丁寧に育てている。それは、島の斜面という条件が、多様性を許容するからだ。どの品種も、その土地で育つ理由がある。
返礼品を選ぶ時は、この多様性を意識してほしい。冷凍レモンで通年の台所を支え、季節ごとに生のみかんやライムで、その時々の食卓を彩る。そうして初めて、大崎上島という島の、柑橘栽培の本質が見えてくる。
