段丘の上で、牛が育つ理由
箕輪町は伊那谷の北部、天竜川の河岸段丘の上に東西に広がる町だ。東に伊那山地、西に中央アルプスを控えた盆地のような地形。この段丘面を西天竜幹線水路が走り、その東側は水田、西側は畑と果樹園に分かれている。つまり、この町の農業は水と地形に支配されている。
天龍牛のセットは、そうした段丘の上で育った黒毛和牛だ。ハンバーグ、フランク、ソーセージ——加工品として届くのは、家の食卓に着地させやすくするためだろう。冷凍で保存でき、平日の夜に解凍して焼くだけで、信州産の牛肉の味わいが食卓に上る。ハンバーグなら子どもも食べやすい。ソーセージは朝食のパンに挟んでもいい。段丘の上で育った牛が、都市の台所でも無理なく活躍する形に整えられている。

米と味噌、発酵の町
この町の食卓を支えるもう一つの柱は米だ。コシヒカリは、段丘の東側の水田で育つ。選べる容量——5kg、10kg、15kg、20kg——というのは、家族の人数や保存スペースに合わせて、実際の暮らしを想定した設計だ。毎日の飯を支える米だからこそ、量の選択肢がある。

米があれば、次は味噌だ。山万の最高級味噌セットは、蔵出しの生みそ。信州は味噌の産地であり、箕輪町もその一部だ。朝の味噌汁、漬物、煮込み——発酵食品は、この地域の台所の基本だ。生みそは冷蔵で保存し、開けたその日から使える。セットなら、何種類かの味わいを試しながら、自分たちの食卓に合う一品を見つけられる。

季節の果実と、地元の工夫
秋から冬にかけて、シナノスイートのりんごが届く。伊那谷は果樹の産地でもあり、この町の段丘の西側——高地側——には果樹園が広がっている。シナノスイートは甘みが強く、日持ちもする。箱で届いたら、冷暗所に置いて、毎日一個、朝食後に食べるのが長野県の家庭の習慣だ。
そして、この町の果実を活かした工夫がりんごのシードルだ。地元産のりんごを発酵させたスパークリングワイン。夏と冬で品種を選べるというのは、季節の果実の違いを飲み手に意識させる。冷やして、夜の食卓で一杯。段丘の上で育ったりんごが、別の形で帰ってくる。
箕輪町の返礼品は、派手さより、毎日の食卓にどう着地するかを考えて選ばれている。それは、この町が長野県内で最も人口の多い町だからかもしれない。都市に近い農村だからこそ、都市の台所の現実を知っている。
