千曲川中流、杏の里の季節感
千曲市は長野県北部、千曲川の中流域に位置する。旧更埴市、戸倉町、上山田町が2003年に合併して誕生した町だ。私がこの町を見るとき、まず思い浮かぶのは、江戸期の松代藩が植えた杏林が今も残る森地区の風景である。
戸倉上山田温泉は善光寺詣りの精進落としの湯として明治期から100年余りの歴史を持つ。その温泉地を抱く町の周辺で、春には杏の花が咲き、初夏には実をつける。この季節のリズムは、町の産業と暮らしに深く根ざしている。
杏は、そのまま食べるには酸味が強い果実だ。だからこそ、この町では古くから加工の文化が育まれてきた。シロップ漬けにして瓶詰めにする。コンポートにする。ジャムにする。冬の間、台所の棚に並ぶ瓶たちは、初夏の手仕事の記憶そのものである。
届いた杏を、どう食卓に置くか
杏の選べるセットは、1kg か2kg かを選んで届く。生の杏である。箱を開けた時、その香りの強さに驚く人も多いだろう。完熟に近い状態で届くため、数日のうちに食べるか、加工するかの判断が必要になる。

台所に置いて、毎朝一個、そのまま食べるのもいい。酸っぱさが朝の目覚めを促す。あるいは、砂糖漬けにする。瓶に杏と砂糖を交互に詰めて、数日置くと、杏の汁が出てくる。その汁をヨーグルトに混ぜたり、炭酸水で割ったりする。手間は最小限だが、初夏の手仕事という実感は確かに残る。

杏は、その酸味の強さゆえに、肉料理の付け合わせにも使われてきた。焼いた鶏肉に杏のソースをかける。豚肉の煮込みに杏を加える。こうした使い方は、ヨーロッパの食卓でも見られるが、この町では、より素朴で、季節に寄り添った形で続いている。
温泉の町の、他の季節の贈り物
白桃ジュースは、定期便で選べる。果汁100%で、砂糖は加えられていない。千曲川流域で育つ白桃の、そのものの甘さと香りが瓶に詰まっている。夏の午後、冷やして飲む。あるいは、朝食時に、パンと一緒に。季節が進むにつれ、杏から桃へ、町の果実は移ろっていく。

りんご サンふじは、2026年の先行予約である。秋から冬にかけて、千曲川流域の果樹園から届く。この町は、杏だけでなく、りんごの産地でもある。一年を通じて、季節ごとの果実が家に届く。それは、この町の風土そのものを、食卓に招き入れることに他ならない。
戸倉上山田温泉への宿泊と組み合わせるなら、ホテル亀屋本店のペア宿泊券も選択肢になる。温泉に浸かり、町の季節を肌で感じながら、その季節の杏や桃を食べる。そうした体験は、返礼品という枠を超えて、この町との関係を深める。
