手取川の地下水が、ビールになるまで
川北町は東西に細長い。手取川の右岸に沿って、わずか南北1.3キロメートルの帯状に広がる町だ。この川が、町の産業を決めてきた。
古くは砕石業が手取川沿いに林立し、今は電子部品工場が豊富な伏流水を利用して立地している。その同じ地下水が、金沢百万石ビールの仕込み水になっている。

ビール造りは水が命だ。硬度、ミネラル分、清浄さ——すべてが味に響く。手取川の伏流水は、加賀平野の地層を通して濾過され、町の地下に豊かに流れている。その水を汲み上げ、県内産の六条大麦を使って仕込まれたビールは、この町の風土そのものを飲む体験になる。
缶ビールのセットは、晩酌の相棒として家に届く。冷蔵庫に並べば、毎晩の食卓に川北町が座る。手取川の水、地元の大麦、そして造り手の手仕事——それらが一本の缶に詰まっている。
小さな町が、自分たちの水で造るもの
川北町は1980年に町制を施行した、まだ若い町だ。その後、企業誘致によって財政を支えてきた。だが特産品として挙げられるのは、いちじく、しいたけ、加賀雁皮紙、そして地ビール。いずれも、この土地の条件を活かした、小さな営みだ。

地ビールは、大量生産の工業製品ではない。町の水を知り、地元の素材を選び、丁寧に仕込む——そうした営みが、返礼品として家に届く。飲み比べセットなら、複数の銘柄を試すことで、造り手の工夫の違いも感じられるだろう。
手取川の度重なる氾濫を避けるため、古い集落は小高い丘に形成されてきた。その歴史の中で、町の人たちは水と付き合い方を学んできた。今、その水がビールになって、全国の食卓に届く。それは、川北町という小さな町が、自分たちの風土を信じて、ものを造り続けているという証だ。
