海を背に、丘を前に
三浦半島の西側。相模湾に面した葉山町は、海岸線と丘陵地が交わる地形だ。北は逗子、東と南は横須賀に接しながらも、地元の人たちは「葉山」として独立したイメージを持つという。その理由は、おそらく地形そのものにある。
海岸沿いの別荘地、森戸・一色・長者ヶ崎の海水浴場、そしてマリンスポーツの拠点。一見すると観光地だが、町全体を見ると、海岸付近を除いては丘陵地が広がっている。この起伏が、町に奥行きを与えている。
葉山うみのホテルの宿泊券は、その地形の中に身を置く体験だ。山側のダブルルームから朝日が昇る。相模湾を見下ろしながら、朝食を摂る。首都圏に最も近い「遠さ」がここにはある。

土地が育てた、小さな贅沢
葉山牛は、この町の農業を象徴する。40年の歴史を持つブランド牛だが、生産農家は3軒ほど。米や高カロリーの飼料を与え、丁寧に育てられた牛は、年に220~230頭ほどしか出荷されない。希少性ではなく、その土地で育つことの必然性が、この肉を特別にしている。
同じ論理で、葉山ビーカープリンも見える。カスタードと北海道フレッシュクリームの二種類。シンプルな菓子だが、相模湾を見下ろす丘の町で、こうした小さな贅沢が生まれるのは、地形と距離感があるからだろう。

寄付をすれば、その宿に泊まり、その土地で作られた菓子を食べる。葉山町への寄付は、そうした体験の入口になる。
