沼と台地に挟まれた町
龍ケ崎市は、筑波稲敷台地と猿島北相馬台地に挟まれた低地にある。その北西には牛久沼が静かに横たわっている。沼は龍ケ崎市の全域に属し、江戸時代には水運の要衝だった。今も沼辺の国道6号は「うなぎ街道」と呼ばれ、かつての物資集積地の面影を留めている。
東京から45km。首都圏の近郊整備地帯に指定されながらも、この町は沼と水路に守られた独特の風景を保っている。鬼怒川や小貝川が運ぶ水が、低地の田畑を潤す。そうした風土が、この町の酒を育ててきた。
水郷の銘酒
龍ケ崎の銘酒セットは、その土地の水と米が出会った一品だ。大吟醸「ききょうのしずく」と純米酒「つくばの里 龍ケ崎」。二本の酒瓶が、この町の水郷としての本質を語っている。

沼辺の町で、晩酌の時間に一杯。冷えた盃に注ぐと、低地の湿度と、台地からの清水が醸した香りが立ち上る。米どころ茨城の中でも、この町の水は特別だ。利根川水系の水が、幾重にも濾過され、地下を流れて、やがて井戸に達する。その水で仕込まれた酒は、どこか柔らかい。

冬の夜、あるいは初夏の宵。酒を傾けながら、沼の向こうの灯を眺める。そういう時間が、この町にはある。
旅の拠点として
首都圏からの距離の近さは、逆に利点になる。楽天トラベルクーポンを使えば、市内の宿で一泊し、朝の沼辺を散歩することもできる。竜ヶ崎駅から東に2km、旧龍ケ崎町の中心街には薬師堂や八坂神社、竜泉寺といった古い寺社が残っている。江戸時代から商業都市として栄えた町並みを、ゆっくり歩く。

水戸街道の脇道として、かつて成田へ向かう旅人たちが通った道。その歴史が、石畳や古い建物に刻まれている。一泊二日で十分。沼の水を眺め、町の歴史に触れ、夜は銘酒で締める。そうした旅が、この町では自然に成立する。
