島の漁場から、刺身の皿へ
久米島は沖縄本島の西に浮かぶ、人口7000余りの小さな島だ。島の周囲には珊瑚礁が広がり、ダイビングスポットとして知られているが、その海は観光客のためだけにあるのではない。漁師たちの生業の場であり、食卓を支える資源でもある。
活〆冷凍の車海老は、久米島漁協が扱う生食用の品だ。活きたまま〆られ、急速冷凍される。届いた時点で既に冷凍だが、解凍すると身の透明感が残る。刺身として盛り付ければ、甘みと弾力が同時に口に入る。塩辛い海水で育った海老だから、塩や醤油をつけずに食べる人も多い。

沖縄の食卓では、海老は特別な食材ではない。日常の一部だ。だが、生食用として丁寧に扱われた車海老は、晩酌の時間を少し格上げする。冷えた泡盛を傍に置いて、一尾ずつ味わう。島の水に恵まれた久米島では、泡盛も主要産業の一つ。海の幸と地の酒が、同じ島で育つ。
小さな島の漁業が、家の食卓に
久米島の漁協は、島の規模に似合わず、丁寧な仕事をしている。活〆という手間をかけるのは、鮮度を保つためだけではなく、身の質を高めるためでもある。冷凍技術も急速冷凍を選ぶことで、氷の結晶を最小限に抑える。
250グラムという量は、二人の晩酌にちょうどいい。大人数の食卓には1.5キログラムの大容量もあるが、小さな家族なら、何度も届く楽しみを選ぶのもいい。冷凍庫に常備しておけば、急な来客の時にも、自分たちへのご褒美の時にも、解凍して盛り付けるだけで一品が完成する。

島の産業は観光とサトウキビ、そして漁業。ドラゴンフルーツのような果物も育つが、久米島の本質は、海と農地が共存する場所だ。その海から、毎日のように新鮮な海老が上がる。それが家に届く。それだけで十分だ。