台風銀座の海が育てた、カツオの町
枕崎は、薩摩半島の南西端で東シナ海に向かって開かれた町だ。夏から秋にかけて台風が頻繁に通過する「台風銀座」として知られているが、その激しい海こそが、この町の産業を形作ってきた。
江戸時代には寒村に過ぎなかったこの地が、カツオ漁業によって変わった。18世紀から19世紀にかけて、一本釣り漁船が次々と出港するようになり、やがて枕崎港は鹿児島県最大の漁港へと成長した。1921年に製氷会社が設立され、1923年には鰹節製造が漁業から独立した産業として確立される。鉄道の開通がそれを加速させた。今も枕崎港の年間水揚げ量は全国有数の規模を保ち、カツオ関連産業は市の基幹産業として、水産加工業全体の8割近くを占めている。
この町で食べられてきたのは、単なる「カツオ」ではなく、カツオを塩漬けにして日干しした鰹節だ。昆布とともに煮出した出汁は、日本の家庭の台所の基本。その出汁を使った丼が、今、ふるさと納税の返礼品として家に届く。
本場の出汁で、朝食の一杯から始まる
枕崎産鰹節の出汁で作ったかつお丼・ビンチョウ鮪丼は、この町の産業と食卓をもっとも直結させた品だ。冷凍の丼ぶりで届き、温めるだけで食べられる。朝、急いでいる時に、あるいは夜遅く帰宅した時に、湯気とともに立ち上る出汁の香りは、枕崎の漁港の朝を思わせる。

鰹節は、カツオを塩漬けにして日干しする過程で、独特の香りと深い旨味が生まれる。その鰹節を削り、水で煮出した出汁は、味噌汁の基本であり、煮物の隠し味であり、丼ぶりの命だ。この返礼品は、その出汁を丼のタレに仕込んでいる。つまり、枕崎の産業そのものが、あなたの朝食の一杯に変わるということだ。
15袋入りなので、家族の朝食が続く。あるいは、一人暮らしなら2週間以上、毎朝この出汁の香りに目覚めることになる。冷凍庫に常備しておけば、疲れた日の夜食にもなる。
海の季節の恵みを、冷凍で保存する
枕崎の返礼品は、カツオだけではない。東シナ海の季節の恵みが、冷凍という形で家に届く。
天然タカエビ(薩摩の甘エビ)は、大きいサイズを500g。甘エビは、刺身で食べるのが最高だが、冷凍で届くため、解凍してから刺身盛りに加えるか、軍艦巻きの具にするのが定番だ。甘い身の食感は、冷凍・解凍を経ても失われない。寿司屋で食べるような甘エビを、自分の台所で盛り付けられる喜びがある。

訳あり鰹たたきは、規格外の大きいサイズを、半年で3回に分けて届く定期便だ。炭火焼きされた鰹の表面の香ばしさと、中の生に近い食感は、わさび醤油で食べるのが枕崎流。冷凍で届くため、食べる前夜に冷蔵庫に移して解凍し、翌日の夕食に切り分ける。3回に分かれることで、季節ごとに新しい鰹を味わえる。
焼酎と、この町の夜
枕崎は焼酎の町でもある。薩摩酒造の本社がこの市にあり、芋焼酎の製造が産業の一角を占めている。さつま白波原酒37度、6本セットは、晩酌の相棒だ。原酒は、加水調整されていない焼酎。濃い香りと、芋本来の甘さが前に出る。ロックで飲むのが枕崎流。氷を入れたグラスに注ぎ、東シナ海を眺めながら、あるいは台所で夕食の支度をしながら、一杯。
枕崎の返礼品は、この町の産業と季節、そして食べ方の現実を、そのまま家に届ける。観光地としての枕崎ではなく、漁港の町として、焼酎の町として、毎日の食卓に着地する品ばかりだ。
