有明海を見下ろす丘陵で、みかんが育つ
荒尾は、熊本県の北西端。有明海に面した町だ。東の小岱山から西へなだらかな丘陵が起伏しながら海へ下っていく地形。この傾斜地こそが、みかん栽培に適した場所だ。
私がこの町を見ると、まず思い浮かぶのは炭鉱の歴史だ。三井三池炭鉱で栄え、1997年の閉山まで鉱業が産業の中心だった。だが今、その跡地や丘陵地は、梨やみかんの果樹園に変わっている。エネルギー産業から農業へ。町の営みが静かに転換した痕跡が、この風景に刻まれている。
みかんは、この地形と海の恵みの産物だ。有明海からの潮風、南向きの斜面、排水の良い土壌。冬が近づくと、小ぶりで甘いみかんが、この丘陵地で色づく。
小玉みかんの、家での食べ方
小玉みかんは、一口でかじれるサイズだ。皮も薄く、手で剥きやすい。子どもが自分で皮を剥いて食べられる大きさ、というのは、家の食卓では意外と大事な条件だ。

冬の午後、こたつに入りながら、ひとつふたつと手が伸びる。甘さが濃く、酸味とのバランスが良い。訳あり品だから、見た目に傷があるかもしれない。だが味に変わりはない。むしろ、そういう品こそ、毎日食べるのに向いている。
4.5kg、7kg、10kgから選べるのは、家族の人数や食べるペースに合わせるため。一度に大量に届いて、食べきれず傷ませるより、自分たちのリズムに合わせた量を選ぶ方が、結果的に無駄がない。
他の返礼品との組み合わせ
この町の食卓を整えるなら、みかんと一緒に考えたい品がある。
熊本県産の米。有明海沿岸の水田で育った米だ。みかんと米があれば、冬の食卓の基本が揃う。朝は米を炊き、昼間はみかんをかじる。シンプルだが、その土地の季節を食べることになる。

くまもと黒毛和牛も、この町の返礼品だ。すき焼きやしゃぶしゃぶで食べるなら、冬の夜に。みかんの甘さと、牛肉の旨味。季節の異なる味わいが、同じ食卓に並ぶ。
荒尾は、かつて炭鉱で栄えた町だ。今は、丘陵地の果樹園と、その周辺の農業で生きている。返礼品を通じて届くのは、その転換の歴史であり、現在の営みだ。みかんを食べることは、この町の冬を、家の食卓に招くことなのだ。
