高原の気候が、果実を濃くする
真庭市の北部、蒜山高原に近い地域は冬の冷え込みが厳しい。かつて-20℃を記録したこの土地は、昼夜の気温差が大きく、夏でも涼しい。そうした気候条件が、果実に何をもたらすか。糖度が凝縮される。色が深くなる。皮が厚くなり、日持ちがよくなる。
中国山地と吉備高原に挟まれた真庭の地形は、単なる「涼しい」ではなく、風通しがよく、水はけがよい。旭川や備中川が流れ、湯原湖のような水面も近い。こうした条件が重なるとき、果樹農家の手間は増すが、果実の質は変わる。
桃とシャインマスカットの定期便は、その季節差を家の食卓に届ける。初夏の桃、盛夏のぶどう。二度、旬を迎える。

届いた時から、食べ方が始まる
桃が届いたら、まず室温で一日置く。冷蔵庫から出したばかりの冷たさでは、香りが立たない。常温で追熟させると、皮の色が濃くなり、香りが強くなる。食べる直前に冷やす。これが、高原で育った桃の食べ方だ。

シャインマスカットは、皮ごと食べられる品種。房から一粒ずつ摘んで、水で軽く洗い、そのまま口に入れる。種がない。皮が薄い。果肉の甘さが、皮の爽やかさと一緒に広がる。冷蔵庫で冷やしておけば、夏の午後、子どもたちのおやつになる。
定期便だからこそ、季節の移ろいを家の中で感じられる。初夏から盛夏へ、果実が変わっていく。その変化を、毎年繰り返す。真庭の気候が、そのリズムを作っている。
