馬淵川が運ぶ、この土地の米
青森県の南東部、三戸郡の中央に位置する南部町。町の名は南部藩発祥の地という歴史に由来する。町を東西に横断する馬淵川は、この地の農業を支える水脈だ。標高615mの名久井岳を背に、丘陵地帯が大部分を占める地形の中で、馬淵川沿いの平坦な土地が、米作りの場となってきた。
南部町の基幹産業は果樹栽培だが、その土地を支える米もまた、この町の食卓の基本だ。南部町の米は、真空パック包装で届く。5kg単位で小分けされているのは、実用的だ。開封してから食べ終わるまでの間、米の風味が劣化しにくい。冬の間、米びつに入れて保存する家庭なら、この小分けは季節の変わり目での入れ替えのタイミングとも合わせやすい。

丘陵地帯が大部分という地形は、水はけの良さをもたらす。米作りにおいて、水管理は収穫を左右する要素だ。馬淵川からの引水と、地形による自然な排水のバランスが、この町の米の食味を形作っている。届いた米を炊く時、水加減は土地の特性を反映した米の吸水性に合わせることになる。
果樹の町だからこそ、米の役割は深い
リンゴ、サクランボ、ブドウ、セイヨウナシ、カキ、食用菊——南部町の農業は多品目だ。その多様性の中で、米は毎日の食卓の中心にある。果樹の収穫期には、朝早くから畑に出る農家の手が、白い飯を握る。季節ごとに異なる果実を前にしながら、米は変わらず食卓に在る。
真空パック包装で届く米は、そうした日常の連続を支える形をしている。開けたての香りは、その土地の水と土が米粒に与えた特性を伝える。炊きたての白さは、馬淵川沿いの平地で育った米の、素朴な表情だ。
