日本海と中山間地が織りなす琴浦町の食卓
琴浦町は、日本海に面した商工業地域から、農業地帯を経て、南部の中山間地へと地形が変わっていく町だ。2004年に東伯町と赤碕町が合併して誕生したこの町は、かつて海岸一帯が「琴ノ浦」と呼ばれていたことが町名の由来になっている。私はこの町を、海と山の両方の恵みを同時に受け取る場所として見ている。
日本海側気候で豪雪地帯でもあるこの地では、冬の厳しさが食べ物を育ててきた。海からは新鮮な魚が、山からは梨や米が、それぞれの季節に届く。そうした風土が、この町の返礼品に反映されている。
陸上養殖サーモン——海の技術が生んだ日常の一品
推したいのは、琴浦のグランサーモンだ。陸上養殖のサーモンは、この町の商工業地域で育てられている。海ではなく、陸の施設で、水を管理しながら育てられたサーモンである。

届いた時点で、すでにフィレ状に処理されている。冷凍で届くので、解凍してから調理する。焼いても、蒸しても、刺身でも食べられる。我が家の食卓では、夜の一品として、塩焼きにすることが多い。フライパンで両面をさっと焼くと、身がしっとりしていて、骨の心配もない。子どもでも食べやすい。

陸上養殖という技術は、天候に左右されず、一定の品質を保つことができる。日本海の荒波を前にした町だからこそ、こうした技術が根付いたのだろう。500gか1kgか、家族の人数に合わせて選べるのも、実用的だ。
梨と米——山の季節を家に迎える
秋から冬にかけて、鳥取県産の二十世紀梨が届く。この梨は、琴浦町の南部の中山間地で育つ。5kg単位での寄付なので、家族で食べるにも、知人に配るにも、ちょうどいい量だ。梨は日持ちがするので、冷蔵庫に入れておけば、毎日一個ずつ、朝食後のデザートになる。

米は、ミルキークイーンを選ぶ人が多いだろう。粘りが強く、冷めても硬くなりにくい品種だ。毎日の食卓に欠かせない米だからこそ、この町で育ったものを食べることで、季節の移ろいを感じることができる。3kgなら、一人暮らしや少人数の家庭でも、無理なく消費できる。
琴浦町の返礼品は、派手さよりも、家の食卓に自然に着地することを大事にしている。それは、この町が海と山の両方を持ち、四季の変化を受け止めながら、食べ物を育ててきたからではないだろうか。
