平野を貫く日野川、米を育てる
米子に入ると、まず地形が目に入る。北は日本海、南は大山の裾野。その間に広がるのが米子平野だ。ほぼ平坦な土地を日野川が貫き、その水が米作を支えている。江戸初期から商業都市として栄えた米子は、この平野の恵みの上に立っている。
冬は日本海側気候の雪と曇りに包まれるが、年降雪量は95センチ。県東部より少なく、根雪にもならない。春から秋は好天が多い。こうした気候と、日野川の水、そして平坦で肥沃な土地。米作にとって必要なものが、すべてここにある。
大山しらゆき米——風土が米になる
大山しらゆき米は、この平野で育つコシヒカリだ。大山の名を冠するのは、南部の丘陵地から望む大山の存在を忘れないためだろう。米子平野の米は、大山の雪解け水と、日野川の流れに支えられている。

10キロの白米が届く。精白されたコシヒカリは、粒が立ち、もっちりとした食感を持つ。炊きたての湯気が立つ時、米の香りが部屋に満ちる。それは、この平野の春から秋の日差しと、冬の静寂が、一粒一粒に詰まった香りだ。

朝食の茶碗に盛る。おかずは何でもいい。この米は、素朴な食卓を静かに支える。漬物、焼き魚、味噌汁。どれもが引き立つ。米子の商人たちが、江戸時代に何を食べていたのか。その答えは、この米の中にある。
大山ハムと、米子の手仕事
米子平野の米と並んで、大山ハムの詰め合わせも、この町の産業を映している。ロースハム、ももハム、焼き豚。肉を塩漬けにし、燻製にする。それは、冬の保存食の知恵だ。

日本海側の冬は長い。新鮮な肉を手に入れることは難しい。だから、塩漬けにし、燻す。その技術が、今も米子で続いている。ハムを薄く切り、サンドイッチにする。あるいは、温かいご飯の上に乗せる。米と肉。米子の食卓は、こうして成り立っている。
旅の拠点として
米子は、山陰の交通の要衝だ。JR山陰本線の分岐点であり、空港も近い。楽天トラベルクーポンを使えば、市内の宿泊施設で過ごすことができる。皆生温泉は、日本におけるトライアスロン発祥の地として知られている。
米子に泊まり、朝は大山しらゆき米のご飯を食べ、昼は大山ハムのサンドイッチを持って出かける。そうした旅の中で、この町の風土が、少しずつ見えてくるだろう。