丘陵地の冬、柑橘が熟れる季節
日高市は埼玉県の南西部、外秩父山地の東麓に位置する町だ。市の西部は丘陵地が広がり、東部は関東平野の西端へと緩やかに下る。この地形が、冬の食卓に何をもたらすか。
私がこの町を見ると、まず思い浮かぶのは高麗川沿いの風景だ。川に沿って走る鉄道、その周辺に広がる住宅地と農地。1970年代後半から宅地化が進んだこの町は、東京のベッドタウンでありながら、なお農業の営みが息づいている。特に冬場、丘陵地の日当たりの良い斜面では、柑橘が色づく。
河内晩柑は、その代表だ。有田育ちという表記が目に入るが、この返礼品は日高市を経由して届く。柑橘の産地は和歌山が中心だが、日高市の返礼品として選ばれるのは、この町の食卓文化と無関係ではない。丘陵地の町だからこそ、冬の柑橘を家族で分け合う習慣が根付いている。

河内晩柑は、晩生種だ。1月から3月が旬で、酸味が抜けて甘みが乗る時期に食べるのが本来の味わい。2kg、3.5kg、7.5kgから選べるのは、家族の人数や食べるペースを考えた配慮だろう。届いた箱を開けると、ずっしりとした重さ。一個一個、手に取って皮を剥く。白い筋を取り除き、房を口に入れる。冬の朝食の定番になる。あるいは、夜の団らんで、テレビを見ながら食べる。そういう日常の風景が、この返礼品の背後にある。
地酒で、冬の夜を温める
柑橘と並んで、この町の冬を彩るのが地酒だ。槙-KOZUE-は、紀州の地酒。47度という高い度数は、冬の晩酌に、ロックで、あるいはお湯割りで。一杯の酒が、その日の疲れを溶かす。

もう一つ、富士白は、甲類焼酎の4L×4本セット。こちらは毎日の晩酌向けだ。4Lというサイズは、家族で、あるいは友人を招いた時に、惜しみなく注ぐことができる量。冬の夜、温かい鍋を囲みながら、この焼酎を湯割りで飲む。そういう食卓の情景が浮かぶ。
季節の恵みを、選ぶ喜び
日高市の返礼品は、柑橘と地酒に集約される。これは偶然ではなく、この町の冬の営みそのものだ。丘陵地の町だからこそ、冬の柑橘が育つ。そして、その柑橘を食べながら、地酒を傾ける。そういう季節の手当てが、この町の食卓文化を形作っている。
寄付をして返礼品を選ぶ時、あなたは単に商品を買っているのではない。この町の冬の営みに、一票を投じているのだ。柑橘の甘さと、焼酎の温かさ。その両方が、あなたの食卓に着地する時、日高市という町の風土が、あなたの家の中に入り込む。