名水が育てた、曽爾高原ビール
曽爾村は、屏風岩や兜岳、鎧岳といった岩壁に囲まれた谷間の村だ。青蓮寺川が北に流れ、冷涼多雨の気候が山々を潤す。この地形と水が、村の産業と食卓を形作ってきた。
古くは奈良時代、漆部造が置かれ、ウルシを生産していた。今も「ぬるべの郷」と呼ばれるこの土地で、現代の職人たちが復活を目指している。そして今、この名水を活かしているのが曽爾高原ビールだ。平成の名水百選に選ばれた水で醸造される。

地ビールというと、観光地の土産という印象を持つ人も多いだろう。だが、ここのビールは違う。冷涼な気候と清冽な水が、麦の香りを引き出す。晩酌の一杯として、あるいは夏の夜、縁側で飲む。そういう日常の中に、この村の風土が静かに入ってくる。3本セットなら、季節の変わり目に少しずつ味わえる。
古民家の食卓で、川魚と季節を食べる
曽爾村に寄付すると、古民家の宿に泊まる選択肢がある。木治屋は、地元の食材をふんだんに使った川魚懐石を夕食に出す。青蓮寺川で獲れた魚を、その季節の野菜とともに調理する。ホウレンソウは村の名産だ。冬の冷え込みが甘みを引き出す。

宿泊は2名様、1泊2食付き。朝目覚めて、谷間の朝日を見る。台所の音が聞こえ、朝食の支度が始まる。そういう時間の中で、この村がどう食べられてきたかが、体で理解できる。
米焼酎、玄米と白米の二つの顔
本格米焼酎 鎧嶽は、白米と玄米の2本セット。白米はすっきり、玄米はこっくり。同じ米から生まれた二つの味わいを、夜の食卓で飲み比べる。米どころではない山村だからこそ、米焼酎という選択肢がある。地元の米を活かす工夫が、ここにもある。
曽爾村への寄付は、観光地を訪ねるのではなく、その土地の台所に招かれることだ。ビール、焼酎、そして古民家の食卓。すべてが、この谷間の冷涼な気候と清い水から生まれている。
