山麓の季節を包む、ちまきの手仕事
奈良盆地の西南端に位置する御所市は、大和葛城山と金剛山に挟まれた、静かな町だ。古代には葛城国の中心地であり、葛城氏や巨勢氏といった豪族の本拠地だった。その歴史の重さは、いまも町に息づいている。
私がこの町で最初に目に留めたのは、大和屋敷の和のちまきだ。ちまきは、笹の葉で米や具を包んで蒸した、日本の夏の手仕事である。この返礼品は、海鮮や肉を具に、丁寧に包まれた16個が化粧箱で届く。

山麓の町だからこそ、こうした季節の保存食が生まれた。冷凍で届くため、食べたい時に蒸し直すことができる。朝食に、弁当に、夏の食卓に。笹の香りが立ち上る瞬間、その土地の季節が家に着地する。具の選択肢の幅も、町の産業——農業と、かつての在郷町としての商業の歴史——を映している。
山の宿で、鴨鍋を囲む季節
御所市の西には葛城古道という歩道があり、登山者たちが四季を求めて訪れる。葛城高原ロッジのペア宿泊券は、その山上に位置する国民宿舎での滞在だ。

秋から冬にかけて、この宿では鴨鍋が供される。山麓の町で育った野菜と、狩猟の季節の鴨肉。二人で囲む鍋は、奈良盆地を見下ろす高さで、季節の移ろいを感じさせる。宿泊券という形式だからこそ、その土地の食べ方——季節の食卓——を、家族や友人と共有できる。
