坑道の町の、地面の上での食べ方
御嵩町は、地下に歴史を抱えた町だ。昭和の中盤まで、ここは亜炭の一大産地だった。最盛期には全国産出量の4分の1以上を占め、100を超える炭鉱が開山していた。今、その坑道は町の至る所に残っている。深さ15メートル以下の浅い空洞から、50メートルを超える深さまで。地下水が溜まった坑道もあれば、陥没の危険を抱えた坑道もある。町は地下の歴史と、今も向き合い続けている。
そういう町だからこそ、地面の上での食べ方が、ここでは大事に思える。
味付け牛ハラミは、焼肉の定番の部位を、すでに味付けした状態で届く。ハラミは、牛の横隔膜の筋肉。赤身と脂のバランスが良く、焼くと香ばしく、歯応えが残る。この部位を、あらかじめ味付けしておくことで、家に届いた時点で、すぐに火にかけられる状態になっている。

容量と発送月が選べるというのは、小さなようで大事な配慮だ。家族の人数、季節、その時々の食べたいペースに合わせて、届く量と時期を決められる。真夏に大量に届いて困ることもなければ、冬に少量ずつ届いて、その都度新鮮なまま食べることもできる。
焼肉は、家族や友人と囲む食卓の形だ。炭火か、ホットプレートか、小さなコンロか。どの方法で焼くにせよ、火の上で肉が色づく時間は、同じ空間を共有する時間になる。御嵩町のように、地下に複雑な歴史を持つ町だからこそ、地面の上で、人と人が顔を合わせて食べる時間の価値が、より一層引き立つように思う。
小分けで、季節を選ぶ
返礼品は小分けされているため、一度に全量を使う必要がない。冷凍保存すれば、数ヶ月の間、何度も焼肉の夜を作ることができる。春の新緑の季節に、初夏の夜に、秋の涼しさの中で、冬の温かい部屋で。同じ味付けの肉でも、季節によって、その日の気分によって、食べ方は変わる。
御嵩町は、木曽川の南岸に位置し、町の約60%が山林だ。四季の移ろいが、この町では地形の中に深く刻まれている。そういう町から届く焼肉を、季節ごとに、少しずつ食べていく。それは、この町の風土を、食卓の上で、ゆっくり味わうことでもある。
