北摂の台所に、飛騨の肉が届く理由
池田市は古くから商業と産業の町だ。江戸時代には池田炭や池田酒で栄え、明治には日本初の郊外住宅地が開かれ、戦後はダイハツ工業やリコーといった製造業が根を張った。そうした経済基盤の中で、この町は寄付を通じて、自分たちの地域を支える食材を全国に届ける選択をしている。
推し一品は飛騨牛のヒレステーキ。A5等級、150g×3枚という構成は、家族の食卓で「特別な夜」を作るのに丁度いい分量だ。ステーキは調理が潔い。塩と黒こしょう、熱したフライパンで数分。肉の旨味が引き立つ食べ方だからこそ、等級の高さが活きる。冷凍で届くので、解凍して常温に戻す時間も計算しやすい。晩秋から冬、家族が揃う夜に、こういう肉を焼く。その時間が、寄付という行為の先にある。

地元産の野菜加工で、日々の食卓を整える
池田市の北部・細河地区は、日本四大植木産地の一つとして知られている。一方、市街化区域の南部では野菜や花卉が栽培されてきた。そうした農業の背景がある町だからこそ、こんにゃく米のような加工食品も生まれる。

こんにゃく米は、白米に混ぜて炊くだけで、ご飯のボリュームを保ちながら糖質を調整できる。毎日の食卓に置く食材だからこそ、20袋という単位は現実的だ。朝食、昼食、夜食。家族の人数分、日々のご飯を炊く台所では、こういう選択肢が静かに役に立つ。季節を問わず、年間を通じて使い続ける食材を返礼品に選ぶことで、池田市は寄付者の日常に、継続的に関わろうとしている。
北摂の商業都市は、今も産業と食で、全国とつながっている。
