平坦な町、奥行きのある肉
岐南町は濃尾平野の北部に位置する、起伏のない小さな町だ。岐阜市に隣接し、国道21号・22号・156号が交差する交通の要衝。近年は物流施設や工場が増え、中京圏を支える後背地として機能している。そうした町が、なぜ飛騨牛を返礼品に選んだのか。
答えは、この町の立地にある。岐阜県の南部に位置しながら、飛騨地方の産物を扱う流通網が通る。町内には農協や食品関連企業が根を張り、県内の農畜産物を集約・配送する役割を担ってきた。飛騨牛の切り落としは、そうした地域の結びつきを象徴する一品だ。

届いた時点で既に250g×4パックに分けられている。冷凍庫に並べやすく、使う分だけ解凍できる。赤身の切り落としは、焼肉にも炒め物にも、煮込みにも向く。冬の鍋に、春の野菜炒めに、夏の丼に。季節ごとの食卓に、無理なく着地する肉だ。
濃尾平野の冬は降雪が少なく温暖。そうした気候の中で、家族の食事を整える台所を想像しながら、この町は返礼品を用意している。派手さはないが、毎日の食べ方に寄り添う肉。それが岐南町からの届け物だ。