雪解け水が刻む、米の味わい
立山町の平野部は、常願寺川が立山連峰から運んできた扇状地だ。冬、立山連峰に積もった雪は春になると解け、その清冽な水が田を潤す。私はこの町を『山と水が一体になった農地』と見ている。雪が多いほど、その年の水は豊かになる。日本有数の豪雪地帯だからこそ、ここの米は育つ。
立山のちから米 コシヒカリは、その水と土地の恵みを一粒に詰めたものだ。容量を選べるのは、家族の食べ方に合わせるためだろう。3キロなら一人暮らしや少人数の家で、月に一度の炊き足しに。5キロなら家族四人が二週間、毎日の白飯を支える量。10キロなら、秋口から冬へ向かう季節に、ストックを重ねておく安心感がある。

届いた米を開けば、粒が揃っている。炊くと、立山の雪解け水で育った米特有の、ほのかな甘みが立ち上る。白飯として食べるのが最初の一杯。次の日は、冷めた飯を握って、塩むすびにする。朝の弁当に、子どもの手に握らせる。そういう日常の食卓に、この米は着地する。
山の季節を、食で受け取る
立山町の食卓には、米以外にも山と水が映り込む。立山地ビール 星の空は、この町で醸されたクラフトビールだ。山の清水を仕込み水に、地元の素材を活かした一本。晩酌の時間に、グラスに注ぐと、立山の風が一瞬、台所に入ってくるような感覚がある。

米粉うどんも、この町の地産地消の思想が詰まった品だ。米を粉にして麺にする。小麦が高騰した時代に、地元の米を活かす工夫から生まれた。冬の夜、温かいうどんを啜る時、立山町の農家の手が見える。
寄付の先に、山麓の暮らしがある
立山町への寄付は、返礼品を受け取ることだけではない。この町の米作りを支える水路の維持、雪害対策、山麓の集落を守る営みへの応援になる。天空の散歩道 吟撰米のような先行予約の品は、農家が秋の収穫に向けて、春先から準備を始める時間を保証する。定期便で米を受け取る選択肢もある。毎月、立山の季節が家に届く。
立山連峰を眺める町で、人々は雪と向き合い、その雪解け水で米を育ててきた。その営みの一部を、食卓で受け取ること。それが、この町への寄付の本質だと私は考える。
