工業都市の奥に、水がある
君津という町を初めて知る人の多くは、日本製鉄の製鐵所を思い浮かべるだろう。東京湾沿岸の埋立地に広がる巨大な工場、粗鋼生産量で日本第2位を占める重工業地帯。1960年代後半の操業開始とともに、九州から約2万人が移住してきた「民族大移動」の歴史も、この町の顔として語られることが多い。
しかし君津の地形は、そうした沿岸部の産業風景だけでは成り立っていない。市域の大半を占める内陸部は房総丘陵の山々に覆われ、清澄山・三石山系の地下水が湧き出す。その水は平成の名水百選に「生きた水・久留里」として選定されるほどの清冽さだ。久留里地区は江戸時代の城下町の面影を残し、JR久留里線が細く走る。製鐵所の轟音が聞こえる湾岸と、湧水の音が聞こえる山間部。この二つの君津が、実は一つの市として共存している。
米作りは、その内陸部の水と土が育てた営みだ。
毎日の飯を、選ぶ喜び
粒すけは、君津産の米として特A評価を得ている。特A評価とは、日本穀物検定協会が毎年実施する食味ランキングの最高位。つまり、この米は『おいしい』という判定を、第三者の厳密な基準で受けている。

しかし私が推したいのは、その評価そのものではなく、この返礼品の構成にある。5kg、10kg、15kgの容量が選べ、さらに定期便なら1回、3回、6回と受け取り回数も選べる。つまり、あなたの家の食べ方に合わせて、米の届き方を自分で決められるということだ。
一人暮らしなら5kg×1回。家族が多いなら10kg×3回で、季節ごとに新しい米を食べる。あるいは毎月5kgずつ、という選択肢もある。米は毎日食べるものだからこそ、その量と頻度を自分で設計できることは、実は大きな自由だ。届いた米を開けて、炊いて、食べる。その繰り返しの中で、君津の水と土が育てた米が、あなたの食卓に着地する。
水郷の米、湾岸の肉
君津の返礼品は、この町の二つの顔を映している。
かずさ和牛は、湾岸工業地帯の隣接地で育てられた牛肉だ。切り落とし肉という形態は、家庭の台所で最も使いやすい。550g、825g、1.1kgと容量も選べるから、その日の献立に合わせて量を決められる。すき焼き、牛丼、炒め物。毎日の食卓に、ちょうどいい分量の肉が届く。

ねぎとろは、小糸川河口の漁港から。東京都心に近い活魚の生産基地として整備されたこの漁港から、新鮮な海の幸が届く。250gの小分けパックなら、一人分の夜食にも、家族の一品にもなる。
米があり、肉があり、魚がある。君津という町が、工業と農漁業の両立の中で、家族の食卓に何を届けるのか。その選択肢の豊かさが、この町の実像だと私は思う。
季節の手当てとして
米は、季節の手当てだ。新米の季節に10kg届き、冬を越えて春先に次の米が届く。そうした周期の中で、あなたの家の食べ方が、君津の農業と結びつく。特A評価という客観的な品質保証があるからこそ、毎月届く米を信頼して、毎日炊き続けることができる。
工業都市として知られる君津だが、その奥には、水と土と人の手による農業がある。その米を、毎日の飯として選ぶことは、この町の見えない側面を支えることでもある。