水が町を作った、米が町を語る
庄内町は、水のない町だった。最上川と立谷沢川に挟まれながら、標高が川の水位より高いため、江戸時代まで広大な原野のままだった。1612年、北楯大学助利長が立谷沢川を水源とする北楯大堰を完成させるまで、この土地は田になることができなかった。4か月かけて引かれた水路が、庄内平野の中央部を潤し、やがて有数の稲作地帯へと変えた。
その歴史の中で生まれたのが亀ノ尾だ。明治時代後期から昭和初期、この町で広く栽培されたイネ品種。コシヒカリの原点とも言われ、庄内町はその発祥地である。今、その亀ノ尾を、令和の新米として家に届けることができる。

粒は小ぶりで、炊くと粘りが強く、冷めても硬くならない。昭和の食卓では、この米が当たり前だった。今、それを改めて選ぶことは、単なる懐古ではなく、米そのものの味わいを問い直すことだ。白いご飯として、おにぎりとして、雑炊として。毎日の食卓に、品種の重みが着地する。
選び方——米の多様性を、同じ町で揃える
庄内町の返礼品は、米を中心に構成されている。特別栽培米つや姫は、亀ノ尾とは異なる系統の品種。つや姫は粒が大きく、甘みが強く、食べ応えがある。家族の好みや、その日の食べ方で使い分ける——朝は亀ノ尾の粘りで、夜はつや姫の甘みで、という選択も可能だ。

米を炊く手間を省きたい日には、パックごはんがある。つや姫をレンジで温めるだけ。出張や、疲れた夜の食卓に。

米だけでなく、杵つき餅も庄内産の特別栽培米を使う。冬の朝、焼き網で炙った餅の香りは、米の香りそのものだ。雑煮に、磯辺焼きに、あんこ餅に。米の形を変えた食べ方が、台所に増える。
庄内町に寄付することは、この町が江戸から現代まで守り続けた、水と米の関係を家に迎えることだ。
