北上盆地の米どころが、なぜ牛を育てるのか
矢巾町は盛岡市の南に隣接する、典型的な内陸性気候の町だ。夏暑く冬寒い。その気候と、北上盆地の平坦で肥沃な土地が、古くから米・麦・大豆の産地として知られてきた。徳田米という銘柄も、この町の農業の厚みを示している。
しかし、この穀倉地帯で育つのは穀物だけではない。同じ土地で、飼料となる麦や大豆を自給しながら、良質な牛が育つ。いわて牛のローストビーフは、その循環の中にある。

届いたローストビーフは、冷蔵で保存される。切る時、肉の色が深い。西洋わさびのソースが添えられているのは、日本の食卓への配慮だ。薄くスライスして、冷たいまま食べるのが本来の食べ方だが、温かいご飯の上に乗せて、ソースをかけて食べる家も多い。あるいは、サンドイッチに挟む。肉の旨味が、どの食べ方でも主役になる。
肉の質感が、季節の食卓を変える
ローストビーフは、一度に食べ切る必要がない。冷蔵庫に置いておけば、数日は持つ。朝食の一品に、昼の弁当に、晩酌の肴に。肉を切る手間は最小限で、食卓に「ちょっと良い日」の気分が生まれる。

特に秋から冬にかけて、冷えた肉をそのまま食べるのは心地よい。春から夏は、温かいご飯と合わせるか、サラダに乗せて、肉の冷たさを活かす。季節ごとに、同じ品が違う表情を見せる。それは、返礼品の質が高いからこそ起きることだ。
矢巾町に寄付すると、この肉が家に届く。盛岡南の穀倉地帯で育った牛の、本質的な旨味を、毎日の食卓で味わうことになる。
