十勝平野の西部、山と畑に囲まれた町
芽室町は、日高山脈を背に十勝平野の西部に位置する。町名はアイヌ語の「メム・オロ・ペッ」——泉から流れている川——に由来する。その名の通り、十勝川や帯広川といった水が町を潤し、肥沃な大地を作ってきた。冬は厳しく、寒暖の差が大きい大陸性気候だからこそ、野菜たちは深い味わいを蓄える。
私がこの町を見ているのは、「農業試験場の町」としてだ。1959年に農林省の試験場が、1960年に北海道立の試験場が相次いで設置された。つまり、小麦、馬鈴薯、小豆、てん菜、スイートコーン——北海道を代表する作物たちが、ここで試され、磨かれてきた。その積み重ねが、今の芽室の畑を作っている。
夏の食卓に、枝豆の塩辛さ
北海道産の枝豆「極」は、この町の夏の手当てそのものだ。届いた冷凍の枝豆を、塩を振った熱湯に放り込む。数分で、豆の香りが立ち上る。ざるに上げて、塩をもう一つまみ。冷めるまで待つ間に、晩酌の準備をする。

枝豆は、大豆を未成熟なうちに収穫したもの。だから、豆の甘さと青さが同時に口に入る。十勝の寒暖差が大きい気候は、この甘さを引き出す。冷凍で届くのは、収穫から加工までの時間を最小限にするため。つまり、畑の鮮度がそのまま家に着地する。
選べる袋数——3袋か9袋——は、家族の人数や、夏の間に何度枝豆を食べたいかで決める。一度に全部を食べるのではなく、冷凍庫に常備して、週に何度か、晩酌の友にする。そういう食べ方が、この町の野菜たちには似合う。
米と、トウモロコシと、ワイン
ななつぼしの精米は、2合分の小分けパック。毎日の白飯を、試す量だ。冷めても美味しいという触れ込みは、おにぎりにしたり、翌日の朝食に回したりする現実的な食べ方を想定している。

スイートコーンのゴールドラッシュは、2026年産の先行予約。夏の盛りに、塩ゆでにして、かぶりつく。あるいは、芯ごと冷凍して、冬のスープに使う。十勝のトウモロコシは、この町の農業試験の歴史そのものだ。
ファーム・ミリオンのワイン「双鷹」は、この町で育ったぶどうを使った赤ワイン。山幸という品種で、ミディアムボディ。晩酌の枝豆と、米と、トウモロコシ——十勝の畑が作った食卓に、この地のワインが加わる。
宿泊で、町の風景を身体で知る
ヴィラえぞもりは、1日1組限定の1棟貸し。1泊2食付きで、プライベートホテルとして過ごす。日高山脈を背景に、十勝平野を眺める場所で、この町の地形——山と畑——を身体で感じることができる。
返礼品を選ぶことは、その町の食卓に招かれることだ。芽室町の場合、それは「試験場の町が育てた野菜たちを、季節ごとに手当てする」という営みそのものなのだ。
