柿田川の水が、米を育てる
清水町を南北に貫く柿田川。この川の湧水は、環境庁の「名水100選」に選ばれた、町の顔だ。私がこの町を訪れるたびに感じるのは、水が生活の中心にあるということ。工業用水として、農業用水として、そして飲み水として——この清冽な水が、町の産業を支えている。
北海道産の米が返礼品として届くのは、一見すると地理的な矛盾に見えるかもしれない。だが清水町の米作りの歴史を知ると、この町がいかに水と農業に根ざしているかが見える。柿田川の水系が支える田方平野の稲作は、この地域の基盤だ。返礼品として選ばれた米は、同じ水の恵みを受けた土地の産物を、清水町の寄付者に届けるという選択なのだろう。

精米したてで届く米は、家に着いた時点で香りが違う。炊きたての湯気の中に、穀物本来の甘さが立ち上る。毎日の食卓に、水の清さが映り込むような、そういう米だ。
柿田川の水で仕込まれた、酒と肉
清水町の経済を支えるもう一つの柱が、この水を使った酒造だ。柿田川の水を元に譲した清酒と焼酎が、町内で作られている。返礼品にも、この町の水文化を体現する品々が揃っている。
牛とろ丼のような肉の返礼品も、実は同じ風土の産物だ。良い水がある土地では、家畜も育つ。飼料用の穀物も、この平野で育つ。返礼品として届いた時、冷凍の状態から解凍し、丼飯の上に乗せて食べる——その時、あなたの食卓には、清水町の地下水脈が流れ込んでいるのだ。

国道1号沿いの商業施設や沼津卸商社センターを見ると、この町が単なる農村ではなく、物流と産業の交差点であることがわかる。だからこそ、返礼品も多様だ。だが根底にあるのは、いつも水と土地の恵みである。
