山から海へ、一本の地形
新冠町に入ると、北に日高山脈が立ち上がり、南に太平洋が開ける。この南北の地形が、町の産業も暮らしも決めている。
山麓の牧草地では軽種馬が育つ。競走馬の産地として知られ、ナリタブライアンやコントレイルといった名馬を輩出してきた町だ。その一方で、海に面した沿岸部では、昆布漁が営まれている。山と海、二つの産業が共存する地形だからこそ、この町は成り立っている。
日高産の昆布セットは、その海の側面を代表する品だ。新冠の沖合で採れた昆布を、セットにして届ける。出汁を引く時、煮物に入れる時、食卓に上がるたびに、この町の太平洋沿岸の風土が家に入ってくる。昆布は地味だが、日々の食事を支える品。町の生業の、最も静かな顔である。

湯に浸かり、地形を感じる
山と海の間に、温泉がある。ホテル ヒルズのレ・コードの湯は、新冠温泉として町民と旅人に親しまれている。朝食と夕食が付く一泊は、この町の地形を身体で感じる時間になる。

窓から見える山々、遠く太平洋の気配。温泉に浸かりながら、新冠という町が山と海の間にどう位置しているのかが、自然と伝わってくる。北海道内では温暖で、積雪も少ないこの地の気候も、湯に浸かる時間をゆったりしたものにする。

返礼品として届く宿泊券は、単なる「泊まる権利」ではなく、新冠の地形と気候を一晩かけて体験する招待状だ。昆布を食べ、温泉に浸かる。その二つの行為が、この町の南北の産業を同時に味わわせてくれる。
