噴火湾で育つ、活きたホタテの季節
豊浦町の漁師たちの約7割がホタテ養殖に携わっている。この数字が示すのは、単なる産業規模ではなく、この町の台所がどう成り立っているかということだ。
内浦湾(噴火湾)の沿岸に面した豊浦は、対馬海流の影響で冬も比較的温暖。その海が、ホタテの養殖に適した環境を作ってきた。礼文華地区は、内浦湾におけるホタテ養殖の発祥地でもある。つまり、この町でホタテを食べることは、その土地の生業そのものを家の食卓に迎え入れることなのだ。
活毛ガニが届くのは、同じ海からの恵み。毛ガニもまた、この町の漁獲の一部だ。活きたまま届く蟹は、受け取った日が食べ頃。塩茹でにして、身をほぐす手間が、その海の距離を感じさせる。冬の夜、湯気の中で食べるそれは、豊浦の漁師たちが毎日向き合う海そのものの味だ。

丘陵地で育つ、イチゴの手仕事
豊浦町は全道的に知られたイチゴの産地だ。北側が山林地帯で、南側が内浦湾に面した地形。その丘陵地が、夏涼く冬積雪の多い気候と相まって、イチゴ栽培に適した環境を作ってきた。

加工用のイチゴは、小粒で甘みが濃い。ジャムに、コンポートに、焼き菓子の中身に。家の台所で、季節の手当てとして使われるイチゴだ。250g単位の小分けは、一度に使い切る量を考えた設計。冷凍保存も効くから、春先に届いたイチゴを、秋冬の製菓に活かすことができる。

塩鮭も、この町の食卓の基本だ。漁師の手作りで長期熟成させた塩鮭は、朝食の定番。小分けされているから、食べたい分だけ解凍できる。ご飯の上に乗せて、あるいは酒の肴に。北海道の冬の台所では、こうした塩漬けの魚が、季節を通して家族を支える。
豊浦町に寄付することは、この町の漁師と農家の手仕事を、自分の台所に迎え入れることだ。返礼品は、その町がどう食べてきたか、その答えそのものである。
