赤い崖の町で、海の仕事は続く
古平町の名は、アイヌ語で『赤い崖』を意味するという。積丹半島の北東、断崖が続く海岸線に抱かれた小さな町だ。江戸の初期からニシン漁で栄え、明治には開拓使の出張所が置かれるほど東積丹の中心地だった。しかし昭和三十年代、ニシンの漁獲が激減すると、町は静かに人口を減らしていった。
それでも、この町の人たちは海を手放さなかった。今、古平の漁師たちが向き合うのは、スケトウダラの卵——たらこだ。水産加工がこの町の産業を支える柱となり、秋には『たらつり節』の全国大会が開かれるほど、たらこ文化が根付いている。
塩漬けの手仕事が、食卓に着地する
ふるびら南蛮たらこは、この町の仕事の濃さを一粒に詰めたものだ。南蛮とは、唐辛子で味付けした塩辛い仕立てのこと。届いたたらこを開けば、粒の張りが違う。塩漬けの手仕事が、ここまで丁寧だと、食べ方も自ずと決まる。

白いご飯の上に、ほんの一さじ。朝食の定番になる。あるいは、冷たい日本酒の盃に、つまみとして。たらこの塩辛さが、ご飯の甘さを引き出し、酒の香りを深くする。この町の漁師たちが、毎日の晩酌で食べているのと同じ食べ方だ。
保存も現実的だ。冷蔵庫の奥に置けば、朝食の定番として、何週間も家の台所に居座る。開け閉めするたびに、塩辛い香りが立ち上る。それは、積丹の海が、毎日の食卓に顔を出しているということだ。
海の季節を、瓶詰めで迎える
同じく古平の海の恵みを、別の形で迎えたいなら、積丹漬とつぶ塩辛のセットも選択肢になる。つぶ貝の塩辛さは、たらことは違う、磯の香りの強さがある。秋口、新米が出回る季節に、こうした塩辛い海の幸があると、ご飯が進む。

あるいは、たっぷりサイズのたらこを選んで、家族で食べ尽くす選び方もある。一度に一キロを超えるたらこが届くと、それは『食べ物』というより『季節の仕事』になる。毎朝、少しずつ食べ、冷蔵庫の中で減っていく。その過程が、古平の漁師たちの日々の仕事と、どこかで重なる。
積丹の海は、今も古平の人たちを養っている。その海が、ふるさと納税を通じて、あなたの台所に届く。それは観光ではなく、生業の一部を分けてもらうことなのだ。
