盆地の北東、阿武隈川が描く風景
福島盆地の北東部。西は阿武隈川、東は阿武隈高地。その高低差の中に伊達市は横たわっている。
平野部では養蚕業が江戸時代から花開き、梁川は蚕都として全国に知られた。その後、果樹へ。特に桃とあんぽ柿。五十沢で大正時代に発明されたあんぽ柿は、この地方の特産として今も名高い。
一方、盆地の北東に目を向けると、海がある。噴火湾。北海道との間の湾だ。伊達市の返礼品に海の幸が並ぶのは、この地理的な位置ゆえ。福島県でありながら、北海道の漁場と隣り合わせの町なのだ。
噴火湾の活締め、食卓へ
噴火湾の活締め海鮮セットは、その地理の証だ。今野水産が水揚げしたばかりの魚を、活締めで仕上げる。血を抜き、鮮度を閉じ込める手法。届いた時点で、まだ海の香りが残っている。

冬の晩酌に、刺身で。春先には塩焼きで。季節ごとに、噴火湾の表情が変わる。盆地の町にいながら、海の季節を食卓で感じる。それが伊達市の返礼品の本質だ。
バフンウニも同じ湾の産。ミョウバン不使用。塩水漬けのままの、素の味わい。ご飯の上に、そっと乗せる。

温泉と、盆地の夜
森のソラニワのペア宿泊は、北湯沢の温泉。盆地の北東、山間へ向かう道の先にある。露天風呂で、夜空を見上げる。盆地の夜は静かだ。
食事付きの宿。地元の食材が並ぶ。その中に、あんぽ柿があるかもしれない。あるいは桃の季節なら、桃を使った一品。盆地と高地、そして海。三つの風景が、一つの食卓に集まる。
