流氷が運ぶ、海の栄養
紋別はオホーツク海に面した港町だ。冬季、流氷が接岸するこの海域は、一見すると厳しい環境に見える。だが私はこの流氷こそが、紋別の食卓を豊かにする源だと考えている。
流氷は大陸から流れてくる淡水を含み、海水の塩分濃度を変える。その過程で、プランクトンが大量に発生し、貝類はそれを食べて成長する。つまり、冬の厳しさが、ホタテの身を甘く、濃くするのだ。紋別の漁業協同組合が扱うホタテは、この自然の営みの中で育った。
オホーツク産ホタテ玉冷は、そうした海の恵みを最も素直に届ける返礼品だ。冷凍の玉貝(貝柱)は、解凍後、刺身で食べるのが最も簡潔。あるいは、バター焼きにして、塩と黒こしょうだけで。家に届いた時点で、すでに下処理が済んでいるから、夜の食卓に急に必要になった一品として、あるいは週末の朝食の贅沢として、台所に常備できる。

干物の季節感
紋別の食卓には、もう一つの冬の風物がある。干物だ。

サーモンハラス、塩サバ、ほっけ——これらは、秋から冬にかけて漁獲される魚を、塩漬けにして干したものが多い。一夜干しという名前の通り、短時間で仕上げることで、魚の水分と塩辛さのバランスを取る。紋別の漁師たちは、この手法を何十年も繰り返してきた。
干物の詰め合わせを家に迎えると、朝食の焼き魚が日替わりになる。ほっけを焼けば、骨まで食べられるほど柔らかく、サーモンハラスなら脂が乗っていて、ご飯が進む。これらは冷凍で届くが、食べる前夜に冷蔵庫に移すだけで、翌朝には自然解凍される。台所の手間を最小限に、季節の味を家族に届ける——それが干物という食べ物の本質だ。

牛肉と、内陸の暮らし
紋別の産業は漁業だけではない。内陸部では酪農と畑作が営まれている。渚滑川流域から南東へ広がる農耕地では、牧草地が広がり、牛が育つ。
ハーブ牛の切り落としは、そうした内陸の牧場で育った牛肉だ。ハーブを飼料に混ぜることで、肉の香りと味わいに深みが出る。切り落としという形態は、家庭の調理に最も実用的だ。炒め物に、煮込みに、すき焼きにも使える。冷凍で届くから、週単位で使い切ることができ、食卓の主菜として何度も登場させられる。
紋別という町は、海と山に囲まれ、その両方の恵みを食卓に乗せてきた。流氷の海で育ったホタテ、秋冬の漁で獲れた干物、内陸の牧場の牛肉——それらは、決して特別な食べ物ではなく、この町の人たちが毎日の食卓で食べてきたものだ。寄付を通じて、その日常を家に迎えることができる。
